ストーム値を勝手に決めよう【MID~SNC】
特定のメカニズムその他のものが本流のセット(スタンダードで使えるもの)に再登場する可能性を示した数値を、ストーム値という。
ストームというメカニズムが当時のスタンダードで暴れまわり、
開発者がブログで「まず再録されないものを10とすれば、ストームは10だ」と書いたことで生まれた。
このストーム値が面白そうだったので、このブログでも取り上げてみようと思う。
1 説明
ストーム値は1から10まであり、値それぞれの意味は以下の通りだ。
1 毎回のように再録される
例:飛行、接死、占術
2 再録は確実だが、すぐではない
例:キャントリップ、混成マナ、両面カード
3 今後何回も使われることになるだろう
例:サイクリング、フラッシュバック、上陸
4 再録されるだろうが、確実とは言えない
例:変異、キッカー、賛美
5 再録にふさわしい場所を探す必要があるが、可能性は高い
例:進化、怪物化、陰鬱
6 再録するのにふさわしい場所を探す必要があるが、可能性が高くない
例:貪食、忍術、生体武器
7 ふさわしい環境があれば再録はあり得る
例:氷雪マナ、回顧、刹那
8 再録がもしかしたらあり得る
例:マッドネス、エコー、待機
9 再録にちょっとした奇跡が必要
例:フェイジング、スレッショルド、激突
10 再録にかなりの奇跡が必要
例:ストーム、発掘
次に、ストーム値を決めるための5つの指標について、これも公式から流用しよう。
①人気
プレイヤーがそのメカニズムを好きだったかどうか。人気が高いほど再録可能性も高い。
②デザイン空間
作れるカードの枚数にどの程度の余裕があるか。範囲が広いほど再録可能性が高い。
③多用途性
他のメカニズムと組み合わせた場合の相性。前提が必要となるメカニズムほど再録が難しくなる。
④バランス調整
メカニズムののバランスを取るためのコスト付けがどの程度難しいか。難しいほど再録可能性が低い。
⑤プレイアビリティ
カードを実際にプレイする際の物理的な問題や記憶問題などの障害の大きさを見る。これが大きいほどに再録可能性は低い。
これを踏まえて、ストーム値を勝手に決めていく。
※この記事を公開している時点では、公式で判明しているストーム値は『エルドレインの王権』〜『ストリクスヘイヴン:魔法学院』までのメカニズムしかないので、それ以降のメカニズムに限って判断する。
また、既に再録されているメカニズムについてはここでは取り扱わない。
【ダンジョン、ダンジョン探索】
収録セット フォーゴトン・レルム探訪
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★☆☆
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:9
スタンダードでの活躍はほとんどなく、アルケミーで無理やり改造されるレベルの弱さだったので、人気は特になかったと思う。
デザインの幅についても新ダンジョンを作るくらいしか開発の余地がなく、他のカードと組み合わせることも難しい。
エネルギーや感染と同じく、同じ系統のカードを集めないとデッキとして機能せず、シナジーを形成しにくい。
さらに、〇〇する度にダンジョン探索するみたいなカードを作ると途端に無限コンボに組み込まれるためパラガス調整も容易ではない。
ダンジョン&ドラゴンズとのコラボで登場したメカニズムなので、再度コラボしない限りは再録はないだろうと思う。
【集団戦術】
収録セット フォーゴトン・レルム探訪
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★★☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:7
クリーチャーで攻撃しないデッキは一部のデッキを除いてほとんどないので、色んなカードと組み合わせることは可能。
合計パワー6以上で攻撃する以外の条件は特にないので、デザイン空間も広大だろう。
しかし、元からパワー6以上のクリーチャーならば単体で誘発させることができるが、そうでないなら御膳立てが必要であるし、そこまでパワーの大きいクリーチャーならば除去耐性の方が欲しいというジレンマを抱えている。
また、パワーの合計値について気を配る必要があり、初心者には分かりにくい。
【フレイバー語】
収録セット フォーゴトン・レルム探訪
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★★☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:5
カードのテキストに必殺技の名前が書いてあるという今までにないギミックだったので、一部のプレイヤーには人気があったらしい。
デザインについても、特定のカードとしかマッチしないギミックでもないので問題ないだろう。
ただし、ゲームを行う上では全く意味のないギミックであり、無駄な文字が入ることでテキスト欄を圧迫するのでむしろ邪魔である。
これも他のコンテンツとのコラボ前提だと思う。
【サイコロ、クラス】
収録セット フォーゴトン・レルム探訪
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:9
MTGで使うサイコロ(ダイス)は通常ならば6面ダイスを使うことが多く、20面ダイスを使うのは稀であるため、プレイする上で問題がある。
また、クラスについても現在のレベルを把握するために何らかのアイテムが必要になり、プレイに障害が起きうる。
ギミックとしてそもそも強くないし、バランス調整も運絡みのため難しい。
コラボ前提のギミックのため、もう見ることはないと思う。
【日暮、夜明】
収録セット イニストラード:真夜中の狩り
①人気 ★★☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:6
昼は大人しいが夜になると活発で攻撃的になるというフレーバー自体はイニストラードの雰囲気とマッチしている点は評価できる。
しかし、必然的に両面カードにならざるを得ないため、紙でプレイする際には非常に面倒。複数枚が並んだ場合は地獄である。
【降霊】
収録セット イニストラード:真夜中の狩り
①人気 ★★☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★★☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:6
リミテッドで非常に強いギミックであり、構築級のカードも何枚か存在していた。
1枚のカードを2回使えるギミックをプレイヤーは好む傾向があるらしく、このメカニズムも人気はあったと思う。
しかし、カードの裏面を使うという問題点があり、墓地に降霊持ちのカードが何枚あるかを確認しなければならないので、プレイする上での障害は小さくない。
デッキに何枚も採用できるレベルのカードが大量に出てきても困るので、現状くらいの枚数が適正だろうと思う。
【腐乱】
収録セット イニストラード:真夜中の狩り
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★☆☆
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★★★
ストーム値:7
ブロックできない上に一度でも攻撃したら死ぬのでプレイの選択肢は狭いが、そのゆえに使いやすく初心者でも混乱しない。また死亡誘発を簡単に達成できるという利点もあり、他のカードとの組み合わせも悪くない。
しかし、リミテッドでしか活躍しなかったメカニズムであり、構築で使われた実績が全くない。
また、能力名からして生物系(主にゾンビ)にしか持たせることができないのが問題。
【集会】
収録セット イニストラード:真夜中の狩り
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:6
リミテッドでもあまり強くないカラーリングであり、構築での実績もなかったため、人気ではなかっただろう。
異なるパワー3種類という条件達成が容易ではないのに、その恩恵は大したことない。そもそもなぜパワーが同じクリーチャーが揃うと集会にならないのかフレーバー的な意味が全く分からない。
盤面のパワーは把握しても、その種類まで把握している人は少ないので、プレイ上の障害も少しだけある。
【訓練】
収録セット イニストラード:真紅の契り
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★★☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:5
攻撃する際に誘発する能力のため、アグロやミッドレンジでしか使えないが、カウンターを利用した他のメカニズムとも組み合わせることができる。
構築級で活躍できるカードは低マナ域のクリーチャーしかいないので、事実上のデザイン空間は狭いが、プレイする際の問題も少ない(他の攻撃誘発と組み合わせた場合に複雑になるくらいか?)
【切除】
収録セット イニストラード:真紅の契り
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:9
リミテッドですら使わないくらい弱く、テキストの一部を無視するというのが初心者には分かりづらい。
デザイン的にはテキストがある程度の長さになれば取り入れることはできるだろうが、基本的にインスタントやソーサリーにしか使えない(パーマネントに持たせた場合には切除されているかを覚えるのが大変)。
つまらない、分かりにくい、弱いの3要素を見事に揃えているので当然の評価だ。
【血・トークン】
収録セット イニストラード:真紅の契り
①人気 ★★☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★★★
④バランス調整 ★★☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:4
MTGに事故は付きものなので、それを緩和してくれるギミックというだけで一定の評価ができる。
トークンそのものはアーティファクトなので他のカードとの組み合わせ方も多く、効果も手札交換という使いやすいものである。
ただし、フレーバー的には血がメインとなるような次元や世界観を構築する必要があるため、デザイン空間は思ったより狭いだろう。
【換装】
収録セット 神河:輝ける世界
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:7
クリーチャーによってクリーチャーを強化するという点ではイコリアで登場した変容や旧テーロスで使われた授与と似ている。これらのギミックとは異なり換装は装備を外すこともできたので、メカニズム自体は悪くない。
しかし、そもそも前提として装備先のクリーチャーがいなければならず、構築レベルで使われるカードは換装の能力を持たずとも実戦級の強さを持つものばかりである。
また、装備されていることを示すために複数のカードを重ねたり、近くに置くなどの物理的な障害もある。
【完成化】
収録セット 神河:輝ける世界
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★☆☆
③多用途性 ★☆☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:9
プレインズウォーカーにしか持たせることができない能力であるため、デザイン空間はかなり狭い。加えてファイレクシアがストーリー上では倒されているため、再登場も絶望的。
正直なところ10にしても問題ないくらいだが、プレイする際の障害が少ないのは唯一の救いだろう。
【改善】
収録セット 神河:輝ける世界
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★☆
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:6
装備、オーラ、カウンターの使用を前提とする効果のためプレイ上の問題はある。
自分で装備、オーラ、カウンターを用意できるクリーチャーでなければ構築級になり得ないこと、リミテッドでも要求値が高いので再録しなくても問題ないと思う。
【犠牲】
収録セット ニューカペナの街角
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★★★
④バランス調整 ★★☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:5
次元特有のメカニズムではあるものの、ニューカペナでしか出ないメカニズムではないので、再録の機会は多いだろう。
犠牲の数字を弄ればバランス調整が容易だが、コピーされても問題ない効果にしなければならないのがネック。特にパーマネントのコピーは専用のカードを使用しなければならない点で、プレイ上の問題がある。
【奇襲】
収録セット ニューカペナの街角
①人気 ★★☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★★☆
ストーム値:5
死亡誘発、攻撃誘発と組み合わせることができ、ターン終了時に死亡するためサクリ要因としても相応しい。
ただし、奇襲したクリーチャーが複数体いる場合、それを覚えておくのが面倒。
【謀議】
収録セット ニューカペナの街角
①人気 ★★☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★★☆
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:5
手札交換という使いやすい効果であり、墓地肥やしやマッドネスなどとの組み合わせも可能。
ただし、謀議という名前から赤と緑には配りにくいので、デザインできるカードの幅はそこまで多くない。
【団結】
収録セット ニューカペナの街角
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★★★
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:5
他のクリーチャーが場に出る度に誘発するため、1ターンの間に能力が何度も複数回誘発しうる。
そのため、盤面で処理しなければならない情報量が増えすぎるという問題はある。
しかし、クリーチャーを場に出すという緩い条件と、他のカードとの組み合わせが多岐にわたることから無限コンボなどに利用されない限りは魅力的な能力といえる。
【盾カウンター】
収録セット ニューカペナの街角
①人気 ★☆☆
②デザイン空間 ★★★
③多用途性 ★★★
④バランス調整 ★☆☆
⑤プレイアビリティ ★☆☆
ストーム値:6
全てのクリーチャーに除去耐性が1回付くのは、意外とヤバいのでバランス調整は慎重になるだろう。また、専用のカウンターを用意する必要があるため、プレイ上の障害も大きい。特に1枚のクリーチャーに何種類もカウンターが乗っている状況は非常に面倒である。
以上。
あくまでも私の意見であるので、参考程度に。
イクサラン:失われし洞窟のパワー9は?
イクサラン:失われし洞窟で強いと思ったカード9枚を予想する。発売後に予想が当たっていたかを検証。※再録カードは除外。
1 不屈の解体者
宝物、MOXなどのマナアーティファクトがすべてタップインで戦場に出るのはやばすぎる。しかも2マナなので、先行1ターン目に自分だけマナファクト込みで出せる。主に統率者、ヴィンテージで使われると予想。
2 魅惑の悪漢、マルコム
2マナ・伝説・青単色のクリーチャー。ダメージを与えるとドローできるというEDHで強い要素が一通り揃っている。欲を言えばタフネスが2だったら良かった。
3 金脈発見
EDHで頂点壊滅獣を捲りたい一枚。1マナのカードとか捲れても宝物9個出してくれるから無駄がない。
4 溶鉄の崩壊
戦慄掘りの完全上位互換。彼がアリーナに来なくてよくなりました。
2番目の能力はクリーチャートークンは割れないので狙い目としては宝物、手掛かりあたりか。
下環境だと落魄も達成容易。MOX、ソルリン、影槍、ハンマーなど的に困ることがなさそう。
5 残響する深淵
使うなら絶対にコンボデッキに入れるカード。ただし、何に使うかは分からない。でも何となく強そう。
6 クチルの側衛
全体除去ケアと墓地追放を兼ねる3マナ瞬速クリーチャー。タフ1が悔やまれる1枚。
7 千番目の月、アニム・パカル
5枚目以降のエーデリン。あちらと違って育つのは遅いが、+1カウンターを乗せるカードとの相性は良く、白徳目や眠らずの露営と一緒に使いたい。
8 沈んだ城塞
ミレックスやミシュランなどの起動コストの節約になり、タップインとはいえ5色すべての色マナを出せるので序盤に出す分にはそこまでデメリットにならない。
9 巨体の猛竜
出たターンの返しに除去されなければ7マナまで到達可能。ゼンディカーへの侵攻とは違い、否認で消されないので、後の大型クリーチャー用の打ち消しをこいつに吐いてくれるならそれで良し。吐かないなら護法2の5点クロックなのでそれも良し。
タフネスが3なのがネック。ほんまにドレットノート引きちぎれるんすか?
以上。パワー9予想でした。
2個くらいは当たってくれると嬉しい。
MTG、ユニバースビヨンド製品としてマーベルとコラボ
やっと元ネタが分かる奴が来た。
コラボしてたから何が人気なのかさっぱり分からなかった。
流石の私でもマーベルは知ってますよ。スパイダーマンとかでしょ?
まぁでもユニバースビヨンド製品は基本的に統率者用のカードとして
作られるのでEDHやレガシーをやらない人からは
スルー安定なんだよね。
指輪物語を見るに、期待に沿うような出来にはならないだろうと
勝手に予想してます。向こう(海外)の事情もあるしね。
さて、ここから本題。
最近、MTGはいろんな作品とコラボをしてるけど、それによって新規が
どれだけ増えたか全くわからないんだよな。
コラボする相手は有名であればあるほど新規の獲得が見込めるんだろうけど、その効果がどれくらいあったかがよく分からないし、MOやアリーナがある中で紙でMTGを始めようという人がどれだけいるのやら。
MTGプレイヤーとしては今回のコラボは基本的には賛成の立場だけど
少しばかり不安を感じている。
マーベルって自分ですら知ってる超有名コンテンツだから
これでもし人気が出なかったら今後どんなコンテンツとコラボしても
人気出ないってことだからね。
そういう意味では今回のコラボは、ユニバースビヨンドの最後の切り札って感じがする。
イクサラン:失われし洞窟の収録カード予想
巷では《魂の洞窟》が再録されるということで、スタン、パイオニアの部族デッキが強化されることが期待されている。
さらには、あのハリウッド映画『ジュラシック・パーク』とのコラボカードも収録されるらしい(例によって統率者でのみ使えるのだろうか?)。
そこで今回は、新セットにどんなカードが収録されるのかを予想していこうと思う。
1 そもそもイクサランってどんな次元?
イクサランは、2017年9月に発売された、『イクサラン』が初出となる次元だ。
大航海時代をモチーフとした次元であり、恐竜や海賊、マーフォークなど様々な種族が存在する。
そんなイクサランという次元は、当時のスタンダードでは目立った活躍をしたカードが少ないという印象だった。
当時のスタンダードはエネルギー系デッキがかなり強かったため、環境を動かすだけのパワーが足りず、あまりにもレアの内容が悪い意味でヤバすぎて当たりカードが《殺戮の暴君》と《暴れ回るフェロキドン》、《アズカンタの探索》くらいしかないという状況だった。
そのため、強いカード大好きなMTGプレイヤーにはあたり記憶にない次元かもしれない。
注目メカニズムは探検。ライブラリーの一番上を公開して、土地ならば手札に加えることができ、土地でないなら墓地に落とすかそのままにするかを選ぶことができる。墓地に落とした場合にはクリーチャーに+1カウンターを置くというもの。土地事故を回避しつつゲームをスムーズに進めることができるため、リミテッド、スタンダードともに重宝されたメカニズムである。
2 登場するカード予想
①探検能力を持つ機体
探検は、デッキトップが土地ならば手札に加え、そうでないなら墓地に落とすかどうかを決めることができる。墓地に落とす場合は探検を発動したパーマネントの上に+1カウンターを置く、という能力である。
したがって、探検能力を持たせることができるのはクリーチャーに限らない。機体や土地、プレインズウォーカーにだって+1カウンターは置けるので、探検を行う機体が出てもおかしくはないだろう。
②アゾールが管理する島(土地カード)
アゾールというスフィンクスは、かつてラヴニカのギルドパクトを務めたこともあるプレインズウォーカーである。
彼はギルドパクトとなったジェイスによって、「役立たず島」という何もない島を永久に管理することを命じられた。
その後、『機体兵団の進軍』統率者デッキにおいて、《エレンダとアゾール》として収録されているため、おそらくだがファイレクシアとの戦いを生き延びているのだろう。
それならば、イクサラン再訪時に彼を登場させてみるのも面白いかもしれない。
アゾール本人ではなくアゾールが管理している役立たず島が土地として収録されるかもしれない(起動型能力でスフィンクスの啓示を打つ土地とかどうかな?)。
③エルダー恐竜サイクルの再録
イクサランには恐竜が数多く棲息しており、その中にはエルダー恐竜サイクルと呼ばれる恐竜クリーチャーが6体存在する。
この内、赤を担当していたエターリだけはファイレクシアによって完成化してしまったが、他の5体についてはまだ生存している可能性が高い。
そこで、5体のエルダー恐竜が再登場するのではないか?
④プレインズウォーカーと英雄譚の両面カード
クリーチャーと英雄譚の両面カードは、『機械兵団の進軍』において収録された法務官が実装されている。
それならば、英雄譚とプレインズウォーカーの両面カードも実装することができるのではないか。
プレインズウォーカーの枚数は1セットに1枚になったので望み薄ではあるが。
⑤新しいマーフォークのロード
イクサランはマーフォークが棲息する次元であり、部族デッキの中でもマーフォークは強力な部類に入る。
スタンダードで青黒フェアリーが組めるように、マーフォークも組めるようになるかもしれない。
しかし、クリーチャーデッキを環境レベルのアーキタイプとするためにはロードクリーチャーの存在が不可欠であるから、イクサラン再訪に伴い、新しいマーフォークのロードが登場するのではないだろうか。
以上、5種類のカードを予想してみたが、果たして当たるのだろうか。
『機械兵団の進軍:決戦の後に』大量リークについて
何やら次のセットの内容について、色々と情報が出回っているようで、気になる方は自分で調べてみてください。私は正直あまり興味ないです。
来週くらいからプレビュー始まるみたいなんで、それを気長に待つことにします。
MOMといい、今回も中身ゴミすぎんか?
マローがヒントで公開したカード大体弱い説
機会兵団の進軍の発売まで1か月を切った。
新カードについてのヒントが、Mark Rosewater氏(以下マロー)より明かされた。
・ファイレクシア人をメカニズム的に扱うカードが多数
・両面のトークン
・(X)(U)(U)(U)のカード
・初登場以来プレミアセットに帰ってきたメカニックのバリエーション
・『ホームランド』以来見なかった伝説のクリーチャーが帰ってくる
・毒カウンターを11個与えることができるクリーチャー
・一部の機体は、これまでにないカード名で登場
・レンが新たなパートナーとともに帰ってくる
・クリーチャータイプ関連要素を持つドラフトのアーキタイプが2つ(1つはファイレクシア人である)
・10本目の〇〇と〇〇の剣
■以下はカードテキストの一部
・「あなたは、瞬速か飛行を持つ呪文を、あなたのライブラリーの一番上から唱えてもよい」
・「オーラか神か亜神カード」
・「Ⅹはこの方法で与えられる過剰なダメージである」
・「この呪文はコピーできない」
・「このターンにあなたが2つ以上の呪文を唱えていた場合にのみ起動できる」
・「各ターン、各プレイヤーはファイレクシア以外の呪文を1つしか唱えられない」
・「Ⅹの2倍、Xはあなたがコントロールしている土地の数である」
・「あなたがコントロールするパーマネントが変身するか、パーマネントが変身してあなたのコントロール下で戦場に出るたび」
・「対戦相手がそれを守った場合、それの上から防御カウンターを1個取り除く」
・「あなたのアップキープの開始時に、あなたが最後のターンに戦闘ダメージを受けていない場合、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。」
■収録されるファイレクシア人
・クリーチャー – ファイレクシアン・熊・サイ
・クリーチャー – ファイレクシアン・デビル
・クリーチャー – ファイレクシアン・犬・戦士
・クリーチャー – ファイレクシアン・ジャッカル
・クリーチャー – ファイレクシアン・侍
・クリーチャー – ファイレクシアン・影
・クリーチャー – ファイレクシアン・サメ
・クリーチャー – ファイレクシアン・ツリーフォーク
・クリーチャー – ファイレクシアン・ヴィーアシーノ
・クリーチャー – ファイレクシアン・奇魔
■収録されるファイレクシア人と戦う住人
・クリーチャー – ムーンフォーク・忍者
・クリーチャー – 霊基体・吸血鬼
・クリーチャー – ファンガス・兎
・クリーチャー – ドワーフ・操縦士
・クリーチャー – アライグマ・戦士
・クリーチャー – ゴブリン・スペルシェイパー
・クリーチャー – クズリ・恐竜
・伝説のクリーチャー – エルダー・巨人・犬
・伝説のクリーチャー – 類人猿・恐竜・海亀
が、そんなことはどうでもいい。
ここで重要なことは。
このヒントで出てくるカードは大体弱いカードであるということだ。
新セットの情報が公開される度に、次はどんなカードが出るんだ?とワクワクし、各々が妄想を膨らませるだろう。
しかし、実際に蓋を開けてみると、そのほとんどは環境で使われることのないカードであり、しかも強くない。
それどころか、これらヒントで公開されないカードの方が強く、環境での採用実績があるカードが多い。
というわけで、今回は。
上記の説を立証するため、現在のスタンダードのセット発売前にマローが公開したヒントと、その答えとなっているカードが環境で使われているかを検証する。
【イニストラード 真夜中の狩り】
1 イニストラードのセットで登場した人気のメカニズム 3つの再登場→変身、フラッシュバック、調査
変身、FBはともかく調査で強かったカードはないと思う。
2 より安価に生成できるようにするためのトークンの新たな欠点→腐乱
リミテ用の能力で構築で使うほどではなかった。
3 毎ターン カードを引ける可能性のある白のカード:シガルダの輝き
→弱い。アリーナのBO1でたまに使われるくらい。
4 イニストラードの人気カードの再録
秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
→ようやく及第点が来たがスタンダードではあまり見ない。
5 クリーチャー に変身する呪い→ヒルの呪い/Curse of Leeches
弱い。ゴミ。
6 毎ターン何かを倍にする2つのパーマネント →不自然な成長、天使の処罰者
緑の方は緑単でたまに見たことある。もう片方は色すら分からん(白?)。つまり弱い。
7 「 あなた は[ コスト ]を望む回数 支払って よい」を持つ 神話レアの サイクル →剛胆な敵対者など
白と赤以外に見た記憶がない。
8 「あなたは エンチャントされているクリーチャーを コントロールする」を持つ4 マナの青のオーラ→移植された自我
カード名からイラストが浮かばない。それくらい弱い。
9 複数の フォーマットで有名なトーナメント・レベルのカードの、5つ目の新規 イラスト となる 再録→真髄の針
これは一応当たり。
10 掌編で登場したイニストラードのキャラクターの、イニストラードのセットにおけるカード化: 忘れられた大天使、リーサ
使われたことはあるが、やっぱり弱い。
11 あなたの ライフ が0以下に減少する場合
→不朽の天使
弱い。ハズレ神話。
12 この呪文を唱えるためのコストは、このターンにあなたが攻撃させたクリーチャー1体につき(1)少なくなる→捜索隊の隊長
リミテレベル。
13 [カード名]が 戦場に出る に際し、あなたのライフ総量を記録する: シガルダの輝き
一度回答したので省略。
14 これ以外のクリーチャー1体を 対象とし、それの上にSlime カウンター1個を置く→ヘドロの怪物
ゴミ。カジュアルでしか使われない。
15 あなたのコントロールするクリーチャー・トークンはすべての能力を失い、基本の パワーとタフネス が3/3になる→戯れ児工場
ハズレ神話その2。
16 あなたの墓地の各インスタントやソーサリーであるカードは~~を持つ→溺神の信奉者、リーア
強い。ついに環境レベルのカードが出た。
17 あなたの唱えるインスタントやソーサリーである呪文を唱えるためのコストは( X )少なくなる。Xは[カード名]のパワーに等しい→星の大魔導師、ヴァドリック
使われたことがない。つまり弱い。
18 [カード名]の上にそれに等しい数の +1/+1カウンター を置く。その後、その倍の数の 黒 の2/2の ゾンビ ・トークンを生成する→穢れた敵対者
サイクルの中では微妙。青よりはマシか。
19 あなたの 終了ステップの開始時に、あなたのライフがちょうど13点だった場合→堕落した司教、ジェレン
ハズレ神話その3。
20 あなたはそれらのコピーを、 マナ・コストを支払うことなく唱えてもよい→血に飢えた敵対者
赤単で使われた記憶あり。一応環境レベル。
■以下のクリーチャータイプを持つカード
21 クリーチャー — ヒポグリフ ・ スピリット →魂標グリフ、 嘆声漂い
リミテレベル。
22 クリーチャー — 人間 ・ 兵士 ・ 狼男→粗暴な聖戦士
白単で採用実績あり。強い。
23 クリーチャー — ドラゴン・ 卵 →くすぶる卵
イゼット天啓で採用実績あり。
24 クリーチャー — ヒル ・ ホラー : 血吸いの闇潜み
使われた記憶すらない。
25 クリーチャー — ファンガス ・ ホラー : 巨大シボウタケ
どんなカードかも思い出せん。
26 クリーチャー — 植物 ・ ホラー : 根のとぐろの忍び寄るもの
FBはリーアで完結してるので必要性が皆無。
27 クリーチャー — ドレイク ・ ホラー : 嵐のスクリーリクス
リミテレベル。
28 クリーチャー — デーモン ・ 犬 : 戦慄の猟犬
イラストが思い出せん。つまり・・・
29 伝説のクリーチャ— ウーズ : 大スライム、スローグルク
4cロームでの活躍実績あり。
30 伝説のクリーチャー — 吸血鬼 ・ 貴族 : ヴォルダーレンの末裔、フロリアン
環境初期はラクドス吸血鬼に採用されていたがいつの間にか消えた。一応強かった。
検証結果、30個中6個のみが環境レベル。
つまり8割は弱いカードだった。
うーん、ゴミ!!🤔
Wilds of Eldraineの邦題は?
2023年2月、ファイレクシア:完全なる統一が発売された。
その後、4月には機械兵団の進軍が発売され、そのさらに後には機械兵団の進軍:決戦の後にが発売されることが既に情報公開により明らかになっている。
では、その先のセットは判明しているのか?
実は、判明している。
2023年秋には、『Wilds of Eldraine』が発売され、2023年冬には『The Lost Caverns of Ixalan』が発売される。
しかし、これら2つのセットには邦題がない。
正確にはまだ公開されていない。
そこで今回は、これら2つのセットのうち、『Wilds of Eldraine』の邦題を考察しよう。
1 Wilds of Eldraineとは?
歴代最強のプレインズウォーカー、『王冠泥棒オーコ』などの数々の強力カードを輩出した名セット(迷セット?)、エルドレインの王権は原題がThrone of Eldraineである。
Throneを王権と訳しており、そのまま、エルドレインの王権という邦題にしているわけだ。
したがって、新セットも『エルドレインの~』になるはずだ。
では、『Wilds』とは、どのような意味か?
■ Wilds
日本語訳:荒地、荒野、野生
『Wilds』には、荒地や荒野といった意味があるので、これをこのままMTGに持って来れば、邦題は『エルドレインの荒野』となる。
これでも有り得そうな邦題だが、どうもしっくり来ない。
そこで、この『Wilds』という単語はMTGのカードではどのように訳されいるか調べるため、カードリストを眺めていると……
Evolving Wilds / 進化する未開地
土地
(T),進化する未開地を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから基本土地カード1枚を探し、タップ状態で戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。
どうやら『Wilds』には、未開の地、まだ誰も足を踏み入れていない未開拓の場所を意味する言葉としてMTGでは使われているようだ。
そうすると、邦題は『エルドレインの未開地』だろうか。
しかし、これもあまりしっくり来ない。
なんだが語呂が良くない。そんな気がする。
さらにカードリストを眺めていると……
エローレン荒原/Eloren Wilds
次元 ― シャンダラー(Shandalar)
いずれかのプレイヤーがマナを引き出す目的でパーマネントを1つタップするたび、そのプレイヤーはそのパーマネントが生み出したいずれかのタイプのマナ1点を加える。 あなたがカオス・シンボルを出すたび、プレイヤー1人を対象とする。いずれかのプレイヤーがプレインズウォークするまで、そのプレイヤーは呪文を唱えられない。
荒野ではなく、荒原と訳す例もあるようだ。
これだと邦題が『エルドレインの荒原』となり、王権とも韻を踏んでいるのでしっくり来るが、そもそもエルドレインに荒原なんかあっただろうか。
さらにさらにカードリストを眺めていると、
Escape to the Wilds / 僻境への脱出
(3)(赤)(緑)
ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上からカードを5枚追放する。次のあなたのターンの終了時まで、あなたはこれにより追放されたカードをプレイしてもよい。
このターン、あなたは追加で土地を1つプレイしてもよい。
2022年10月当時のスタンダードで禁止になったソーサリー、『僻境への脱出』というカードには『wilds』という単語が使われている。
そして、この『僻境』という単語は、エルドレインの世界では重要な意味を持つ。
エルドレインは、美女と野獣やヘンゼルとグレーテルをはじめとするおとぎ話をモチーフとした世界であるが、その世界は王族や市民が生活する王宮(Realm)と妖精や怪物などが生息する僻境(Wilds)に分かれている。
エルドレインの王権の背景ストーリーでは、国王であるケンリスがオーコによって鹿にされてしまい、失踪した国王を捜索するために、王家の跡継ぎであるローアン・ケンリスとウィル・ケンリスが僻境へ向かうという内容になっていた。
『Wilds of Eldraine』では、エルドレインという世界の僻境の部分に注目したセットになるのではないか。
そうすると、邦題は『エルドレインの僻境』となるのか?
答え合わせはだいぶ先になるが、気長に待つ。